ランニングで膝の裏が痛む(張る)原因と自分で治す方法をプロに聞いてみた!

あなたはランニングで膝の裏側に痛みや張りを感じた経験はありませんか?
- 走ると膝の裏が痛くなってしまいます。
- ランニングの後半で膝裏の痛みで走れないです。
などのように、ランニングをすると膝の裏側に痛みや張りが出てしまう事について悩んでいる人は多いです。
でも大丈夫です。
今回はランナー専門の整体で多くのランナーに施術をしている玉川さんに、
膝の裏の痛み(張り)について詳しく聞いてみました。編集部
ランナーの痛みについてはかなり詳しい方ですので、なんでも聞いてください!
玉川さん
都内でもトップクラスのスポーツ整形外科クリニックで理学療法⼠として数年働き、現在はランナー専門の整体で数多くのランナーに施術を行なっている。
店舗は現在、東京、横浜、大阪の3店舗。
他にも痛みに関するインタビュー記事がありますので、ご覧ください!
『大人気』インタビューシリーズ
ということで、今回はランナーの痛みに詳しい玉川さんに、以下の内容について聞いていきたいと思います。
編集部
- 膝裏の痛み(張り)の正体
- ランニングで膝の裏が痛む(張る)3つの原因
- 走っても膝の裏が痛くならない3つの対策方法
玉川さんは膝の裏側に痛みや張りが出ているランナーを、今まで何人も施術してきたみたいですので、かなり参考になると思います。
この記事を読むことであなたの悩みを解決できると思いますので、最後まで読んでみてください!
膝裏の痛み(張り)の正体
そもそもですが、ランニングで膝の裏が痛む人って何が痛んでいるんですか?
編集部
そこが気になりますよね!
まずは膝の裏の正体について解説していきます。
玉川さん
まずはじめにですが、膝の裏には色々なものがあります。
- 筋肉
- 筋膜
- 靭帯
- 半月板
- 関節包
- 皮膚
- 脂肪
このように膝の裏には色々なものがありますが、痛みを出すものは限られています。
- 筋肉 ➡︎ 可能性高い
- 筋膜 ➡︎ 可能性高い
- 靭帯 ➡︎ 可能性低い
- 半月板 ➡︎ 可能性低い
- 関節包 ➡︎ 可能性低い
- 皮膚 ➡︎ 可能性低い
- 脂肪 ➡︎ 可能性低い
このように、痛みを出すものは筋肉か筋膜のどちらかである可能性が非常に高いんです。
実際に膝の裏の痛みを訴える多くランナーは、筋肉や筋膜への施術で改善しています。
なので、膝の裏が痛い(張る)場合は、筋肉か筋膜が痛みを出している!と考えてもらって大丈夫です。
半月板とか靭帯は痛みに影響していないんですか?
編集部
していない可能性が高いです。
なぜなら多くの人は加齢と共に半月板や靭帯が損傷しているのですが、痛みがない人がほとんどだからです。
玉川さん
確かに40〜50代の人の多くは、加齢によって半月板が損傷しているって聞いたことがあります!
編集部
そうなんです!
もはや40〜50代以降で半月板が損傷しているのは普通なんです。
なので、もちろん痛みにも直結していない可能性が高いです。
玉川さん
ランニングで膝の裏が痛む(張る)3つの原因
膝裏の痛みの正体が筋肉や筋膜っていうのはわかりました!
でも、なんで筋肉や筋膜が痛くなっちゃうんですか?
編集部
いい質問ですね!
これからランニングで膝裏が痛む(張る)3つの原因について解説していきます!
玉川さん
1.筋肉が硬い
筋肉が硬くなっていると膝の裏に痛みや張りを感じやすいです。
具体的な筋肉名としては、以下の4つが考えられます。
- 大腿二頭筋
- 半腱様筋・半膜様筋
- 腓腹筋(外側)
- 腓腹筋(内側)
これらの4つの筋肉の働きとしては以下のような内容があります。
- 膝を曲げる
- 膝を内側や外側に捻る
- ランニングの着地の時に膝を支える
- ランニングの蹴り出しで働く
- ランニングで足を前に戻す時にブレーキをかける
ちなみにですが、
膝裏や膝裏の外側が痛い時は1.3が痛みの原因である可能性が高く、
膝裏の内側が痛い時は2.4が痛みの原因である可能性が高いです。
- 大腿二頭筋 ➡︎ (外側の痛み)
- 半腱様筋・半膜様筋 ➡︎ (内側の痛み)
- 腓腹筋(外側) ➡︎ (外側の痛み)
- 腓腹筋(内側) ➡︎ (内側の痛み)
なるほど!膝裏の痛みが外側寄りの時は外側にある筋肉が原因で、内側寄りの時は内側にある筋肉が原因ってことですね?
編集部
そういうイメージです!
玉川さん
2.筋膜が硬い
膝の裏には筋肉だけではなく、筋膜というものもあります。
筋膜を簡単に説明しますと、
- 筋肉を包む膜
- 体全体に繋がっている
- 筋膜が硬くなると痛みを出す
というイメージです。
図で表すとこのような場所に筋膜があります。
引用:トリガーポイント
ここに書かれている筋外膜などの膜が筋肉を包む膜です。
筋肉の全体を包んでいる事がわかりますね!
筋膜は全身繋がっているので、以下のような繋がりがあります。
引用:トリガーポイント
1番右を見るとわかるのですが、膝裏の筋膜は頭〜かかとまで繋がっている事がわかりますよね?
つまり、繋がっている頭〜かかとのどこかに筋膜の問題があっても、膝裏に痛み(張り)が出る可能性があるんです。
また、この繋がっている筋膜が問題である人は、以下のような症状を併発していたり、過去に経験した事がある人が多いです。
- 腰痛
- 肩こり
- 首の痛み
- お尻の痛み
- 坐骨神経痛
- ふくらはぎの痛み
- 捻挫
- 踵の痛み
- アキレス腱の痛み
- 足裏の痛み
全身ってこんなに繋がっているんですね!
編集部
そうです!なので、膝裏にある筋肉だけでなく繋がっている筋膜も原因である可能性が高いんです!
玉川さん
ちなみに、筋膜が硬くなる原因は以下のように言われております。
筋膜自身はコラーゲンでできており、85%が水分です。
水分の枯渇やストレス、同じ姿勢での長時間作業(パソコンやデスクワークなど)、筋肉の柔軟性の低下などにより、筋膜同士が癒着してしまい、筋肉自体の動きを阻害してしまいます。引用:トリガーポイント
もっとわかりやすく言いますと、
- 同じ姿勢をよくする
- 同じ動きをよくする(走るなど)
- 使いすぎ
- 過去の怪我(捻挫や肉離れ、腰痛など)
などがあると筋膜が癒着してしまい、硬くなってしまうんです!
膝裏の痛み(張り)に筋膜が影響しているとは思わなかったですね!
編集部
3.走るフォームが悪い
膝裏の痛み(張り)にはランニングフォームも大きく影響しています。
具体的には足を着く位置です。
わかりやすく言いますと、足を前に着地すればするほど、膝の裏にある筋肉が引き伸ばされてしまい、負担が大きくなってしまうんです。
イメージしにくければ、自分の足を前に出せば出すほど膝やモモ裏が伸ばされる感じがわかるので、試してみてください。
この写真を見てください。
足の着地が前に行けば行くほど、モモ裏が伸ばされてしまう事はイメージできますでしょうか?
つまり、この足の着地の位置が悪いと、膝裏の痛み(張り)や張りが出る可能性が高くなる事がわかります。
なるほど!
走るフォームも膝裏の痛み(張り)に影響しているんですね!
編集部
走っても膝の裏が痛くならない3つの対策方法
ここまで聞いて、なんとなく膝裏の痛み(張り)の原因がわかりました。
でも実際にどうすればいいんでしょうか?
編集部
膝裏の痛み(張り)の原因がわかれば、明確な対策方法もわかるので、紹介していきます!
玉川さん
1.筋肉をほぐす
単純ですが、硬くなっている筋肉をほぐしましょう!
ターゲットはこの4つの筋肉です。
- 大腿二頭筋 ➡︎ (外側の痛み)(裏側全体の痛み)
- 半腱様筋・半膜様筋 ➡︎ (内側の痛み)
- 腓腹筋(外側) ➡︎ (外側の痛み)(裏側全体の痛み)
- 腓腹筋(内側) ➡︎ (内側の痛み)
あなたの痛みが内側なのか?外側なのか?裏側全体なのか?によって、ほぐす筋肉が変わるので注意しましょう!
ほぐす時は筋肉全体を揉むのが有効的です!
時間としては、1つの筋肉を2〜3分かけて揉む感じです。
これは1日1〜3回やるようにしましょう!
人にもよりますが膝裏の筋肉のストレッチも有効です!
以下の方法で1〜2分伸ばしましょう。
この3つの中のやりやすい姿勢でいいので、1日1〜3回程度は膝裏の筋肉をストレッチするようにしましょう!
ストレッチをすると膝裏の痛みが強くなる場合は、無理にしない方がいので、マッサージだけにするようにしましょう!
2.筋膜をほぐす
先ほど、筋膜は全身に繋がっていると説明しました。
引用:トリガーポイント
そのため、膝裏と繋がっている筋膜をほぐす事もとても有効になります。
具体的には以下の部位です。
- 足の裏
- ふくらはぎ
- モモ裏
- お尻
- 腰
これらの部位が硬くなっている影響で、膝の裏に痛み(張り)が出ている人は非常に多いです。
そのため、これらの部位の筋膜をほぐす事が効果的です。
筋膜をほぐす方法は以下の3つです。
- 拳でグリグリほぐす
- テニスボールでグリグリほぐす
- 専用の機器でグリグリほぐす
筋膜自体は薄いのですが、非常に硬いものなのでストレッチやマッサージ程度の刺激ではほぐれません。
なので、上記の方法で3〜5分程度グリグリほぐす事が効果的です。
特に筋膜が硬い場所を押すと激痛ですが、5分程度ほぐすうちに痛みも軽減していくので大丈夫です。
頻度に関しては、軽くやるくらいであれば毎日やっても平気ですが、しっかり5分程度ほぐした場合は、刺激が強いので2〜3日に1回の頻度で大丈夫です。
3.走るフォームを修正する
走るフォームでは、足の着く位置を修正しましょう!
先ほど、足を前に着けば着くほど膝裏の筋肉や筋膜に負担がかかる事を説明しました。
そのため、膝は体の真下に着くイメージで走りましょう!
そうする事で、膝裏の筋肉や筋膜ににかかる負担を軽減させる事ができるようになります。
その結果、膝裏の痛み(張り)を軽減させる事に繋がります。
それでも痛み(張り)が改善されない場合は・・
とてもわかりやすかったので、自分でもできそうですね!
でも、これをやっても治らない場合はどうすればいいのでしょうか?
編集部
もちろん、自分でやる場合は限界があるため、全員が治る訳ではないです。
なので、私たちみたいなプロにしっかり施術をしてもらう事が重要だと思います。
玉川さん
そうなんですね。ちなみに、店舗は東京と横浜と大阪の3地域にあるんでしたっけ?
編集部
はい!そうです。なので、膝裏の痛み(張り)でお悩みの人は、1度プロの施術を受けてみてください!
玉川さん
玉川さんの紹介
都内でもトップクラスのスポーツ整形外科クリニックで理学療法⼠として数年働き、現在はランナー専門の整体で数多くのランナーに施術を行なっている。
店舗は現在、東京、横浜、大阪の3店舗。
他にも痛みに関するインタビュー記事がありますので、ご覧ください!
『大人気』インタビューシリーズ