ランニング初心者に最適な時間や距離とは?【目的別に解説】
こちらの動画でもこの記事とほとんど同じ内容を話しています。
文章を読むのがめんどうな方は、動画をラジオのように耳で聞いてもらえればと思います▼
こんにちは!望月です。
私は、理学療法士の資格を持ちつつ、ランナー専門の治療院で日々、ランナーの施術を行っています。
最近は、ランニング初心者さんに、
「ランニングを始めたけど、最適な時間や距離がわからないです」
という、悩みを相談されました。
確かに、自分に適切なランニングの時間や距離ってわからないですよね、、
自分に適切なランニングの時間や距離を決めるのに重要なのは、
「何を目的にランニングをするのか」という事です。
って言われても、わかりにくいと思いますので、詳しく解説していきます。望月
ランニング初心者に最適な時間や距離は、目的で変わる
例えばですが、
同じ30代の女性のランニング初心者でも、目的によって最適な時間と距離が変わります。
先に結論を述べますと、
『大会出場を目指している』
➡︎出場する大会によって、練習する距離や時間が変わる
『ダイエット目的』
➡︎45分以内にする
『趣味や軽い運動目的』
➡︎週3回以内、1回50分以内
というような感じになります。
なので、ランニングをする目的が明確になると、最適な時間や距離を設定できます。
ここから先は、ランニングに最適な時間や距離を、どのように考えていくのか、目的別に解説していきます。
望月
大会出場を目指している場合
大会出場を目指している場合は、大会で走る距離が決め手になりますので、距離を中心に考えを進めていきましょう。
マラソン大会では、これらの距離が多いです。
- 3km
- 5km
- 10km
- ハーフマラソン(約20km)
- フルマラソン(約40km)
走る距離によって、練習に最適な時間や距離が違うため、それぞれについて解説していきます。
3kmの大会を目指す場合
【最終的な目標タイム】
『男性』➡︎約16分(1km➡︎約5分)
『女性』➡︎約19分(1km➡︎約6分)
【男女の平均タイムを約18分(1km➡︎約5分半)として考えた場合の流れ】
①初めのうちは、時間を気にせずに週に3回、1kmずつ走る。(合計3km)
②走る事に慣れてきたら、1km➡︎約5分半を目指す。
③1kmを約5分半で走れるようになったら、週に1回は3km走る日を作り、18分以内を目指す。
5kmの大会を目指す場合
【最終的な目標タイム】
『男性』➡︎約28分(1km➡︎約5分半)
『女性』➡︎約32分(1km➡︎約6分半)
【男女の平均タイムを約30分(1km➡︎6分)として考えた場合の流れ】
①初めのうちは、時間を気にせずに週に3回、2kmずつ走る。(合計5〜6km)
②走る事に慣れてきたら、2km➡︎約12分を目指す。
③2kmを約12分で走れるようになったら、週に1回は5km走る日を作り、30分以内を目指す。
10kmの大会を目指す場合
【最終的な目標タイム】
『男性』➡︎約60分(1km➡︎約6分)
『女性』➡︎約70分(1km➡︎約7分)
【男女の平均タイムを約65分(1km➡︎6分半)として考えた場合の流れ】
①初めのうちは、時間を気にせずに週に3回、3kmずつ走る。(合計9〜10km)
②走る事に慣れてきたら、3km➡︎約19分を目指す。
③3kmを約19分で走れるようになったら、週に1回は6〜10km走る日を作り、39分〜65分以内を目指す。
ハーフマラソン(約20km)を目指す場合
【最終的な目標タイム】
『男性』➡︎約120分(1km➡︎約6分)
『女性』➡︎約140分(1km➡︎約7分)
※ハーフマラソンの場合は、最低でも3ヶ月以上の練習期間を用意した方が、体に無理なく準備ができます。
【男女の平均タイムを約130分(1km➡︎6分半)として考えた場合の流れ】
①初めのうちは、週に3回7kmずつ、もしくは30〜40分走る。
②走る事に慣れてきたら、7km➡︎約45分を目指す。
③7kmを約45分で走れるようになったら、週に1回は14〜20km走る日を作り、90分〜130分以内を目指す。
フルマラソン(約40km)を目指す場合
【最終的な目標タイム】
『男性』➡︎約280分(1km➡︎約7分)
『女性』➡︎約320分(1km➡︎約8分)
※フルマラソンの場合は、最低でも3〜6ヶ月以上の練習期間を用意した方が、体に無理なく準備ができます。
【男女の平均タイムを約300分(1km➡︎7分半)として考えた場合の流れ】
①初めのうちは、週に3〜4回13kmずつ、もしくは90分走る。
②走る事に慣れてきたら、13km➡︎約100分を目指す。
③13kmを約100分で走れるようになったら、週に2回は20km走る日を作り、130分以内を目指す。
④大会の1ヶ月程度前に、30kmの距離を無理しない範囲で、走っておきましょう。
ダイエット目的の場合
ダイエット目的の場合は、ダイエット効果が高くなるような、時間と距離を意識して行います。
ダイエット効果が高くなる時間と距離
ダイエットにはランニングが最適!と考えている人は多いのではないでしょうか?
ランニングによる消費カロリー(kcal)は
『体重×走った距離』で決まります。
これは、50kgの人が10km走った場合、500kcal消費するという計算になります。
500kcalというと、かなりあっさりしたラーメン1つ分になりますので、
かなりあっさりしたラーメンでも1つ食べたら、10km走らなければいけない、という事になります。
走るのに慣れている人でさえ、10km走るのは1時間以上かかります。
味の濃いラーメン(1500kcal)を食べてしまったら、3時間以上かけて30km走らなければいけません、、
現実的にどうでしょうか?
現実的にも理論的にも無理だと思います。
最新の研究でわかっている事
さらに、最新の研究では、
45分以上のランニングには、デメリットしかない事がわかっています。
具体的には
- コルチゾールという、食欲を増進するホルモンが出て、食欲が増えてしまう
- 脂肪よりも先に筋肉が落ちてしまう
なので、ランニングの時間は、45分以下に抑える必要があります。
45分以下のランニングだと、ダイエットになりません、、 どうすればいいんですか?ランナー
最新の研究では、これらのデメリットがわかっているため、 ランニングはダイエットに向いていない、と言われるようになってきています。望月
なので、ランニング以外の方法も検討する必要があります。
【余談】ダイエットはランニングよりも日常生活が大事
余談になりますが、効率的にダイエットをしたいのであれば、
ランニングの時間や頻度以上に、普段の日常生活を変える方が手っ取り早いのです。
ご存知の方もいるとは思いますが、人間が1番カロリーを消費しているのは、日常生活での動作です。
なので、日常生活の動作をする中で、いかに効率よくカロリーを消費するか!
を考えていく必要があります。
オススメの方法は
『ながら痩せ』
➡︎日常の中で爪先立ちしながらの家事
➡︎クワットしながらテレビを見る など
『ランニングで基礎代謝を高める』
➡︎45分以下のランニングで、基礎代謝を高める
➡︎基礎代謝が高くなると、同じ日常動作でも消費カロリーが増える
『筋トレで基礎代謝を高める』
➡︎筋肉をつけて基礎代謝を高める
➡︎基礎代謝が高くなると、同じ日常動作でも消費カロリーが増える
です。
これらからわかるのは、日常生活の動作の中で、いかに効率良くカロリーを消費させるかです。
デメリットの多いランニングで10km、20m走る事は大変なので、長続きしない人が多いですが、
日常生活の中で、いかに効率よくカロリーを消費させるかを考えて、実施する方法であれば、継続してできる人が多いです。
趣味や軽い運動目的の場合
趣味や軽い運動目的の場合は、考え方が大きく変わります。
健康を害さないレベルで行う
趣味や軽い運動目的の場合に、重要となるのは、
健康を害さないレベルで行う
という事です。
ん?どういうこと?
って思いますよね。
これについては、しっかりとした根拠がありまして、、
結論から言うと、
ランニングは過度にやりすぎると死亡率が上がる
というマイナス要素があります。
こちらの論文の結果によると、
過度なトレーニングをしている人は、
運動していない人よりも約2倍も死亡率が高い事がわかっています。
つまり、趣味や軽い運動目的でランニングをしている人は、過度にやり過ぎる事をオススメしません。
もちろん、過度にやり過ぎなければ、ランニングをする事は問題ないです。 むしろ、やらない方が逆にデメリットが多いので、ランニング自体はオススメできます。望月
最適な時間と頻度
趣味や軽い運動目的で、ランニングを行う場合は、
頻度➡︎週3回以内
時間➡︎1回50分以内
強度➡︎軽度〜中等度
これを目安にする事を、オススメします。
趣味や軽い運動目的の人が、これ以上走る場合は、デメリットも出てくるため、注意が必要です。
1番の目的を見失わないように、ランニングをしていきましょう!
まとめ
このように、ランニング初心者さんの場合は、
ランニングの目的によって、時間と距離を決める事で、最適な結果が出やすくなると思います。
もう1度まとめると、
『大会出場を目指している』
➡︎出場する大会によって、練習する距離や時間が変わる
『ダイエット目的』
➡︎45分以内にする
『趣味や軽い運動目的』
➡︎週3回以内、1回50分以内
という結論になります。
これを参考にランニングの時間や距離を決めて頂き、より良い結果に繋がれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。望月