マラソンで疲れない呼吸法を科学的根拠を基に解説します。

こんにちは!
理学療法士のもっちーです。
あなたは、マラソンで疲れない呼吸法について考えた事がありますか?
多くの人は、
- 呼吸法について考えたけど、わからなかった
- そもそも、疲れない呼吸法なんてあるの?
などと思う人もいると思います。
先に結論を言いますと、
マラソンで疲れない呼吸法はあります。
さらに言いますと、重要なポイントは、呼吸数です。
これについては、科学的根拠があるだけでなく、私自身の実体験でも確認済みですので、自信を持ってあなたにオススメする事ができます!
誰でも簡単に、読んだ後からできるので、是非、読んだ後に実践してみてください。
きっと、大きな違いに気づくと思いますよ!
こちらの動画でも疲れにくい呼吸について解説をしているので、見てください!
マラソンで疲れにくい呼吸法について解説
マラソンで疲れにくい呼吸法について理解するためには、呼吸のメカニズムを理解する必要があります。
呼吸のメカニズムがわかると、マラソンで疲れにくい呼吸法もわかると思いますよ。
みんなが知らない呼吸のメカニズム
そもそも、安静時にする1回の呼吸で、どれくらいの酸素を吸っているのかわかりますか?
正解は、約500mlです。
これは、1回換気量と言われるもので、安静時に1回息を吸うと、約500mlの酸素を吸えるという事になります。
しかし、約500mlの酸素を吸っても、肺まで到達できる酸素は約350mlなんです。
え?って思いますよね。
残りの約150mlの酸素は、どこに行ったの?って思うと思います。
残りの酸素に関しては、肺に到達するまでの気管(口〜肺までの間)に溜まっています。
当たり前ですが、口から吸った酸素は肺に向かっていきますが、全部が肺まで到達する訳ではなく、一部の酸素は肺に到達する前に吐き出されてしまいます。
図で表すとこんな感じです。
この仕組みを知っておくと、次に話す、呼吸数を減らすと疲れにくくなる理由が納得できると思います。
呼吸数を減らすと疲れにくくなる理由
先ほど説明したように、1回の呼吸では約500mlの酸素を吸えますが、実際に肺まで到達するのは350mlです。
つまり、1回息を吸って1回吐くと、約350mlの酸素を吸えますが、約150mlの酸素は肺まで到達しないという事になります。
ちなみに、1回で吸える酸素は、安静時で約500ml ですので、もっと吸おうと思えば最大で約3000mlは吸う事ができます。
しかし、どれだけ多く吸おうが、肺まで到達しない酸素は約150mlのままなんですよ!
え?じゃあ、深くたくさん吸った方がお得な感じがする!
って思いますよね。
その通りです。
肺まで到達しない酸素の量が変わらない理由としては、口から肺までの距離は変わらないため、どれだけ吸おうが、肺まで到達しない酸素は、必ず約150mlと決まっているという事になります。
これが、呼吸数が少ない方がいい理由です。
具体的に、1000mlの酸素を1回の呼吸で吸う人と、2回の呼吸で吸う人で比較してみましょう。
1回の呼吸で1000mlの酸素を吸う人の場合は、
1000mlー150ml=850ml
なので、850mlの酸素を吸う事ができます。
2回の呼吸で1000mlの酸素を吸う人の場合は、
(500mlー150ml)×2=700ml
なので、700mlの酸素を吸う事ができます。
このように、吸っている酸素の量はどちらも1000mlなのに、呼吸の回数が違うだけで、肺まで到達する酸素の量に差が出てしまいました。
小さな差ですが、マラソン中に呼吸は数えきれないほどするため、最終的には大きな差になってしまいます。
これらからわかるように、多くの酸素を取り込むためには、呼吸数を少なくした呼吸法を取り入れる必要があります。
マラソンで疲れない呼吸法を2つ紹介
先ほどは、呼吸数が少ない呼吸法がいいと説明をしましたが、かと言って深呼吸しながら走るのは不可能です。
なので、今回は、現実的に実施可能な呼吸法を2つ紹介させていただきます。
マラソンで疲れない呼吸法1
1番簡単な呼吸法は、吸う時間と吐く時間を2倍にした呼吸法です。
多くの人は、1歩で吸って、1歩で吐く呼吸をしていると思いますが、これでは呼吸の時間が短いだけでなく、呼吸数も多くなってしまうので、オススメできません。
オススメなのは、吸うのを2歩分、吐くのも2歩分にする方法です。
イメージとしては、
スーハー、スーハー、スーハー、だった呼吸を、
スーーハーー、スーーハーー、スーーハーー、にする感じです。
たったこれだけで、呼吸数が半分になるので、効率良く酸素を取り込む事ができます。
初めは違和感があるかもしれませんが、こちらの方が、疲れにくく走る事ができるようになるため、実際に試して見てください。
マラソンで疲れない呼吸法2
先ほど説明した呼吸法は、吸う時間と吐く時間を2倍にした呼吸法でした。
もう1つオススメできる呼吸法としては、吸う回数と吐く回数を2回にした呼吸法です。
イメージとしては、
スーハー、スーハー、スーハー、だった呼吸を、
スースーハーハー、スースーハーハー、にするという事です。
こちらも先ほどと同様に、呼吸数を半分に減らす事ができるため、効率良く酸素を取り込む事ができます。
これも先ほどと原理は一緒ですが、1回で深く吸う方がやりやすい人と、2回に分けて吸った方がやりやすい人がいるため、2種類紹介させていただいています。
どちらでも原理や効果は同じなため、やりやすい呼吸法を選んでいただければと思います。
マラソンで疲れない呼吸についての動画
繰り返しになりますが、
マラソンで疲れない呼吸法はあります。
理論に関しては、覚える必要はありませんが、呼吸法に関しては実際に試していただき、効果を実感していただきたいです。
実際に、この方法を教えた選手から、この呼吸法のおかげでタイムが伸びて駅伝に選ばれました!と、連絡がきたりもしているため、本当にオススメできる方法だと思います。
こちらの動画でも疲れにくい呼吸について解説をしているので、見てください!