マラソン中に呼吸が苦しくなる原因と対処法についてわかりやすく解説!

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マラソン中に呼吸が苦しくなることは、ランナーであれば誰もが経験すると思います。
そこで、こんな疑問を抱えているランナーも多いのではないでしょうか?
「そもそも、何で呼吸が苦しくなるの?」
「呼吸が苦しくなったときの対処法は?」
この記事では、こんな悩みに応えるため、マラソン中に呼吸が苦しくなる原因から対処法まで、詳しく解説しています。
具体的には、
- マラソン中に呼吸が苦しくなる3つの原因
- マラソン中に呼吸が苦しくなったときの3つの対処法
- マラソン中の呼吸を楽にする日々のトレーニング
の順に解説していきます。
マラソン中の呼吸が楽になれば、ランニングが楽しくなること間違いなしです。
ぜひ、参考にしてみてください。
マラソン中に呼吸が苦しくなる3つの原因
マラソン中に呼吸が苦しくなる原因は、主に以下の3つの原因が考えられます。
1.走るペースが速すぎる
マラソン中に呼吸が苦しくなる原因のほとんどを占めるのが、走るペースが速すぎることによるものです。
理由は、いたってシンプルです。
軽いウォーキングやジョギングであれば、呼吸が苦しくなる人は、ほとんどいないでしょう。
しかし、短距離走を全速力で行なった後、ほとんどの人は息が荒れ、苦しくなると思います。
このように、ペースが上がれば呼吸が苦しくなるのは、当然だからです。
したがって、マラソン中に呼吸が苦しくなるのは、ペースが速いというサインでもあります。
2.体の酸素が不足している
運動時は、安静時よりも多くのエネルギーを必要とします。
そのエネルギーを生み出すために、酸素が使われます。
したがって、酸素が不足すれば、エネルギーを生み出すことは不可能です。
酸素が不足することで、マラソン中に呼吸が苦しくなる流れとしては、
- マラソン中のペースの速さなどが原因で、酸素が不足する
- 不足分の酸素を補うために、体がより多くの酸素を取り込もうとする。 (このとき、マラソン中は深い呼吸ができないため、呼吸の回数が増える)
- 呼吸の回数を増やした結果、息が荒れ、苦しくなる
という感じです。
3.ウォーミングアップ不足である
まだ、走り始めて間もない時にも、呼吸が苦しくなったことはありませんか?
それは、ウォーミングアップ不足が原因です。
ウォーミングアップ不足で、呼吸が苦しくなる流れとしては、
- ウォーミングアップが不足していると、マラソンスタート直後、心肺や筋肉などに急激に負担がかかる
- 心肺に急激に負担がかかれば、心拍数も急激に上がることとなり、血液循環が速くなる
- すると、体はまだ酸素不足には陥いっていないのに、酸素不足の危機に備え、酸素を多く取り込もうとする
- 呼吸の回数が増えるため、息が荒れ、呼吸が苦しくなる。
という感じです。
この現象を防ぐために、ウォーミングアップとして、マラソンのスタート直前に、心拍数を上げておくのがおすすめです。
具体的には、100m前後の距離を全力の8割程度で走る、「流し」が効果的です。
スタート前、多くのランナーで混雑するような場合には、もも上げをその場で15秒ほど行うとよいです。
マラソン中に呼吸が苦しくなったときの3つの対処法
マラソン中に呼吸が苦しくなったときの 対処法は、以下の3つです。
1.走るペースを落とす
マラソン中に呼吸が苦しくなるのは、オーバーペースのサインでもあります。
ですので、そのままのペースで走り続けず、ペースを落とすと楽になります。
ここで、ペースを落とすとなると、タイムが落ちるため、躊躇するランナーも多いと思います。
しかし、オーバーペースで走っていては、レース後半で急激にペースを落とすこととなります。
それよりも、少しペースを落として、呼吸を楽にした状態で走る方が、ペースを維持でき、最終的には良いタイムが出せます。
焦らずに、賢い走り方をしましょう!
2.呼吸にリズムをつけてみる
呼吸にリズムをつけてみると、呼吸が楽になることがあります。
呼吸が苦しくなると、呼吸のリズムがバラバラになり、効率的に酸素や二酸化炭素の出し入れができなくなることが多いからです。
有名なのが、2回息を吸って、2回息を吐くリズムで呼吸する方法です。
走っている際に、「スッ、スッ、ハッ、ハッ」というリズムを意識して、呼吸を行います。
呼吸のリズムが整ってくると、走りのリズムも整い、ペースが維持しやすくなります。
他にも、1回吸って2回吐く、1回吸って1回吐くなど、ランニング時の呼吸のリズムには、様々なものがあります。
また、ランニング時の呼吸は、自然体がいいとする意見もあります。
しかし、ランニング時に呼吸が苦しくなった時は、自然体の呼吸ができていない可能性が高いです。
そのため、呼吸が苦しくなった時だけでも、呼吸のリズムを意識した方がいいと思います。
練習などで試してみて、自分に合った呼吸法を探してみてください!
3.息を吸うことより吐くことを意識する
呼吸では、酸素が取り込まれ、二酸化炭素が排出されます。
酸素を取り込むことも大事ですが、二化炭素が体にたくさん溜まった状態では、酸素を体の中に取り込むことができません。
そこで、息を吸うことよりも吐くことを意識します。
こうして、二酸化炭素を体から追い出してやることで、体に取り込む酸素の量が増え、結果的に呼吸が楽になります。
マラソン中の呼吸を楽にする日々のトレーニング
マラソン中の呼吸を楽にする日々のトレーニングを3つ紹介します。
トレーニング方法1. LSD(ロング・スロー・ディスタンス)
LSDとは、長い距離をゆっくりと走るトレーニングです。
ペースは、普段のジョギングよりも少し遅いくらいでも大丈夫です。
時間は90分以上が理想ですが、初心者で あれば、これより短くても大丈夫です。
LSDを行うことで、呼吸・循環系に負担がかかり続け、酸素運搬能力がアップします。
その結果、呼吸が楽になります。
LSDは長い距離を走るため、距離に対する不安を取り除くのにも有効です。
トレーニング方法2.インターバル走
インターバル走とは、速いペースのランニングとゆったりとしたジョギングを交互に繰り返すトレーニングです。
速いペースのランニングは、全力の7〜8割程度、ゆったりとしたジョギングは、早歩きほどのペースで構いません。
私はよく、1000m5本を間を200mのジョギングでつなぐインターバル走を行います。
初心者であれば、これよりランニングの距離を短くし、ジョギングの距離を長くしても構いません。
ハードなトレーニングですので、心肺機能が鍛えられ、走るペースを上げても呼吸が楽になります。
ただし、体への負荷が高いため、多くても週2回の頻度に留め、トレーニング後のケアはしっかりと行なってください。
トレーニング方法3.タバタ式トレーニング
タバタ式トレーニングとは、20秒の全力運動と10秒の休息を8セット繰り返すトレーニングのことです。
立命館大学の田畑教授が考案されたトレーニングなので、この名前がつきました。
20秒の全力運動は、ダッシュの他に、腕立て腹筋などの筋トレなど、何でもOKです。
セットごとに行う種目を変えてみても、面白いと思います。
とにかく、全力で行ってください。
休息は、何もしないで構いませんが、すぐに次のセットがきます。
タバタ式トレーニングでは、休息の時間より、全力運動の時間が長くなっています。
これが、効率よく心肺機能を高める秘訣です。
4分で終わる運動なので、時間がないランナーにもおすすめです。
ただし、ウォーミングアップで筋肉を温めてから行ってください。
まとめ
最後に、この記事のまとめです。
この記事では、マラソン中に呼吸が苦しくなる原因と対処法について解説しました。
呼吸が苦しくなっても、焦らずペースを落としたり、呼吸のリズムなどを意識することで、楽になることがあります。
また、マラソン中の呼吸を楽にするトレーニングも存在します。
マラソンは、確かに苦しいスポーツです。
しかし、工夫次第で少しでも楽に走ることができます。
この記事を読み、マラソン中の呼吸が楽になり、記録向上につながれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。